将軍のお座敷遊戯ブログ

人狼の戦術論、ボードゲームのレビューやプレイ記、その他趣味のことや下らないことまで思いつくままに書いていくブログです。 Twitter アカウント: @ino_1ban

【ボドゲ紹介】Otys(オーティス)プレイ感想&サマリ公開

OTYS(オーティス) 日本語版

OTYS(オーティス) 日本語版

Hobby Japanから10月に発売されたゲームの「Otys」

海面水位が上昇した世界で生き残るためにあれこれする、というなかなか興味深いテーマと綺麗なビジュアルに目を引かれて購入してみたので、実プレイした感想を元に軽くご紹介します。

ゲームの流れ

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手番を時計回りに進めていきます。ステップが3つに分かれており

  1. 後援者の能力を使う
  2. ダイバーの能力を使う
  3. ダイバーやトークンの位置を動かす

基本することはこれだけです。それぞれの能力でできることは主に、リソースの獲得や能力の強化といったところで、拡大再生産をしながらいいタイミングでリソースを消費し「契約の履行」をすることが主な勝利点の取得方法となります。

システムのポイントとしては、1手番にできるアクションは1~5の「レベル」からひとつを選び、2回の能力行使はそこに対応しているものしかできないため、好き放題やりたいことをできる訳ではない、というなかなかじれったい仕組みになっているところです。また、1度使用したレベルは対応するトークンを取り戻すまで実行できないので、連続して行うことが(バッテリーというリソースを消費しないことには)できない、となります。

自分で作ったサマリを公開していますので、詳細はこちらをご覧いただければと思います。
※あくまで補助用として、内容の不備などあってもこちらでは責任がもてませんので、了承のうえでご利用ください。

プレイした感想/レビュー

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正直、ルールブックを見た時点ではどういう点に楽しさがあるのか読めないところがあったのですが、実際プレイしてみるとかなり面白かったです。

序盤は特に「同じ行動は何度も取れない」というところがいいデザインになっています。手っ取り早く契約を履行するためには「ひとつの箇所に資源を貯める」のが有効ですが、それをするためには一工夫必要になります。勝利点を稼ぐために何が最短ルートか?考えるのが楽しいですね。

どのダイバーを強化するか?バッテリーをいつ消費するか?など考える要素、取れる戦略はシンプルなルールにしては思いのほか幅が広く、再プレイ欲はなかなかのものです。

初プレイでは僕以外3人が女性だったのですが、Xトークンを使われる(効果を発揮するタイルがずれて予定が狂う)たびに叫び声が聞こえるのは面白かったです(笑)。この「他プレイヤーへの干渉要素」を計算して行動を選択できると、プレイに深みが出てくるかと思います。

プレイ時間は60分ほどでした。そこまでルールが複雑でもないので、中級以上のラインナップとして買う分にはなかなかおススメです。

【ボドゲ紹介】EXIT 脱出:ザ・ゲームの2作品をプレイした感想【ネタバレ無し】

今年2017年のドイツゲーム大賞において、エキスパート部門大賞は「EXIT 脱出:ザ・ゲーム」の3作品でした。

強力型謎解きゲームが大賞、ということで「そう来たかぁ」という感は否めないのですが、それだけ面白いと評されていると解釈すれば内容には期待できます。ということで、遊んできました。覚え書きの意味も含め、ネタバレ抜きの感想を紹介します。

遊んだメンバーはわたし含め4人、うち全員が脱出ゲームの経験は多少なりともあり、という具合です。

共通のシステム

脱出の要素をどのようにしてコンポーネントで表現しているかというと、ある形で手に入れる情報を解いていくと暗号が出てくるので、それをダイヤル式の円盤に入力すると、特定のカードをめくれるようになり、それが本当に正解していれば次のヒントが出てきて先に進める…というものです。上手いこと「きっちり正解しないと先に進めることはない」仕組みになっており、更に「部屋に閉じ込められている」という状況も表現されているのはよくできてるなーと感心したポイントです。イマイチ想像ができないかもしれませんが、そこは実際にやってみて確かめてください。

ゲームには時間制限があり、クリアまで短いほど高評価です。また、どうしても詰まったときは「ヒントカード」をめくることができ、めくり続ければ正解まで到達するのでどうしても分からず解けないまま終わる、ということはありません。ただし、使った分だけクリアした評価が下がります。まあここはできるだけヒント無しでクリアしてね、というチャレンジ要素になります。

1作目:荒れはてた小屋

EXIT 脱出:ザ・ゲーム 荒れはてた小屋

EXIT 脱出:ザ・ゲーム 荒れはてた小屋

クリア時間はおよそ63分、ヒントカードは1枚めくりました。1時間を切りたかったが残念…

謎自体はそこまで難解すぎるほどでもなく、特に前半はかなりスムーズに解くことができました。後半で若干難しいところでつまずいてしまい、だいぶ時間をくってしまいましたが、無茶ぶりというほどでもなく全体を通して割と良質な謎が続いていた印象です。慣れた人なら1時間切りも全然いけると思います。解いた後のすっきり感はなかなかのものでした。

2作目:ファラオの玄室

EXIT 脱出:ザ・ゲーム ファラオの玄室

EXIT 脱出:ザ・ゲーム ファラオの玄室

クリア時間はおよそ75分、ヒントカードは5枚もめくってしまいました。1作目よりも難易度は明らかに高かったです。

1作目とほぼシステムは同じなので導入自体はスムーズだったのですが、前半に与えられる謎で若干モヤるポイントがあります。これって和訳ミスなのでは?と疑ってみたくなっちゃうみたいな。全体を通しても、前作と比べ「これ何をしたらいいかは分かるけどめんどくせえなぁ」と思う作業的な要素もいくつかあり、満足度は下がった印象は否めません。謎のギミックは前作よりも楽しめるところが数点ありました。最後のやつとか、なるほどねーという感じです。

総評

面白いんですが、エキスパート大賞を取るほどか?と言われると期待しすぎない方がよかったかな、という印象でした。同じくノミネートされていたテラフォーミングマーズと比べると、それを上回るほどか…と言ったら疑問があるかなと。普段わたしも嗜んでいる、日本で一番有名な謎解き制作をしている団体がいかに質の高いコンテンツを提供しているかがよく理解できました。

遊ぶ上での注意点:1回こっきりと割り切ろう

今回はカフェにてレンタルのものを使用して遊んだのでコンポーネントは原状復帰、で遊んだのですが、もったいないと思わなければ1回きりと割りきって、切ったり折ったり書いたり好き放題した方が絶対に面白いです。ストレスフリーで遊べます。どうしてもやりたくないのであれば、隣にカラーコピーを用意して必要な時にコピー、加工をするという方法を取るのがいいかと思います。

【ボドゲ紹介】バニーキングダム ~うさぎとなって領土を拡大!悩ましきドラフトゲーム~

バニーキングダム 日本語版

バニーキングダム 日本語版

今回紹介するのはHJから10月に発売されたばかりの「バニーキングダム」です。

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作者はMTGやキング・オブ・トーキョーで有名なリチャード・ガーフィールド博士。ウサギを題材にしており、その見た目の可愛さからも注目していました。

ゲームの背景

各プレイヤーはウサギの領主となり、領土を広げ「黄金ニンジン」を生産します。最終的にもっとも多くの黄金ニンジンを所持することで、うさぎ王から「長耳」の称号を得ることを目指します。

ゲームの流れ

ゲームは全4ラウンド。カードが尽きるまでドラフトを行い領地を発展させれば各ラウンドの終了時に中間決算で勝利点が入ります。

カードの種類

区域カード

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記載されている場所に自分のうさぎ駒を配置します。以降、その区域を占拠している、と扱います。場所に対し1枚ずつしか存在しないため、一度占拠したところが奪われることはありません。そこに生産できる資源がある場合は、アイコンで示されています。

建物カード

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支配している場所におけるタイルや駒を得ることができます。
得点に直結する「都市」、資源を生み出すタイル、任意の場所を支配する「野営地」、離れた場所をつなぐ「天空都市」の種類があります。

親書カード

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様々な条件で黄金ニンジン(勝利点)を得ることが出来ます。プレイすると裏向きに伏せておくので、他プレイヤーにはゲーム終了時にオープンになります。

ラウンドの流れ

探査フェイズ

配られた手札からドラフトを行います。手札から2枚のカードを手元に置き、残りを左に渡します。(2,4ラウンドは右に渡します。)

手元に置いたカードは全員同時にプレイします。これを繰り返し、カードが全てプレイされるまで行います。

建築フェイズ

建物カードをプレイしていた場合、ボードにそれを置くことが出来ます。既に支配しており(自分のうさぎ駒が置いてある)、既に建物が置いてない場所に置くことが出来ます。あえて置かずに次ラウンド以降に持ち越すこともできます。

「野営地」のみ特殊で、好きな場所に置くことができるので占領していないけどカードが来ない、という場合に対応することができます。しかし、後で他のプレイヤーがそのカードを使うと奪われてしまいます。

収穫フェイズ

各領地(繋がっている支配済みの土地)ごとに、得点の決算をします。資源の種類x都市のレベル合計値になります。資源は数ではなく種類な点(=ダブっていると旨みがない)に注意です。

総評

良いところ
  • 基本することはドラフトのみとシンプル
  • 領地を取るか、親書を取るか、悩ましくも楽しい
  • 処理がほぼ全て全員同時のため、ダウンタイムが短い
  • うさぎ駒が可愛い。出来上がった盤面が見ていて楽しい

悪いところ
  • 領地の得点計算が面倒
  • することが同じなので、後半は若干冗長に感じる
  • 明確に強いカードがあるので、内訳を知ってるかどうかで差が出る(やり込み要素と捉えれば長所とも)
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なかなか面白いです。シンプルなので初プレイへのハードルが低く、プレイ時間は1時間程度ですのでオープン会くらいのカジュアルな場でも活躍してくれそうです。

基本的には「複数種類の資源と多くの都市を繋ぐ」のが得点行動としては一番強いと言えそうですが、どうせなら多様な親書カードを活かしてみたい、という欲に駆られます(笑)。何度かプレイする価値のあるゲームと言えるでしょう。何よりもうさぎ駒が可愛い!最終盤面はミニチュアのようで見ているだけで楽しめます。

【ボドゲ紹介】宝石の煌めき:都市 ~超名作についに拡張が登場~

宝石の煌き:都市 日本語版

宝石の煌き:都市 日本語版

言わずと知れた名作、定番である宝石の煌めきについに拡張が発売されました。4つあるモジュールを全て遊んでみたので紹介します。

今回は完全主観のレビューも入れてみたいと思います。どの拡張で遊ぶか参考にしてみてください。

どんな拡張?

4つのモジュールが含まれており、拡張として追加できるのはそれぞれひとつずつとなります。拡張を入れまくって大ボリュームに!とは残念ながらシステム上できません。オリジナルが洗練されていると、拡張もこのような形式になるんですね。

拡張① 都市

貴族タイルが無くなる代わりに、勝利条件が変わります。特定のボーナスと勝利点が表記されています。3枚のタイルをランダムで選び、各プレイヤーはその条件をいち早く満たすことを目指します。

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勝利条件がランダムで決まるので、どの宝石の価値が高いかが毎回変わってきます。 そのプレイヤー間での奪い合いが熾烈化するため、どの勝利条件をめざし相手を出し抜くかが、ポイントになってきます。

変化度:★☆☆☆☆
面白さ:★★★☆☆

拡張② 交易所

ボードが追加され、条件を満たすと特殊能力や勝利点を得ることができます。

  • 2:1で宝石を取れる
  • カード購入時に1宝石を得られる
  • 金が任意の1色2つ分の価値になる
という一見ダイナミックなものに見えます。

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特殊能力を活かそうとすると序盤に手に入れたいのが白、赤、青ですので、序盤の取り合いが熾烈化すると思われます。緑と黒は得点行動になるので1人にガメられると逆転されてしまう、という点で重要です。しかしながらそればかり意識していても勝てず、基本的な戦略はオリジナルと同様のものが通用する印象です。エッセンスとして楽しさが増える、くらいの感想です。

変化度:★★☆☆☆
面白さ:★★★★☆

拡張③ 東洋

新たなカードが加わります。これらは通常のカードと区別された列に配置され、効果はかなり特殊です。

  • ボーナスをコピー
  • 使い捨て、金トークン2つ分
  • 1枚で宝石2つ分ボーナス
  • 獲得時、貴族の確保
  • 獲得時にタダでカード購入(レベル1か2)
など。

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最も拡張らしい、変化の大きい拡張と言えます。東洋カードは効果がかなり特殊で無視することはできません。特に1枚で2つ分ボーナス、購入時にタダで追加購入はボーナス取得が一気に加速します。

変化度:★★★★☆
面白さ:★★★★☆

拡張④ 城塞

カードを取るたびに、自分の城塞駒をカード上に配置したり、他プレイヤーのを取り除いたりします。他のプレイヤーの城塞駒がひとつでも置かれていると、そのカードの購入、確保はできません。
また、3つ同じカードに駒を置くと、別のカードを購入した際に追加でコストを払い購入することができるので、手数圧縮が狙えます。

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露骨にお互いの邪魔をし合う展開になるためゲームスピードは鈍化します。ネチネチとした展開が受け入れられるかどうかは好みによるかと思いますが、他の拡張と比べると積極的に入れてみたいとは思わないかな、という個人的な印象でした。

ちなみに、初プレイでトップだった方は貴族を狙っていました。展開が遅くなるため強いだろう、という読みがぴったりはまった形になります。

変化度:★★★☆☆
面白さ:★★★☆☆

総評

オリジナルがとても完成度の高いゲームとだけあって、それぞれの拡張に追加される要素はあえて非常に小さくまとめている、という印象です。
しかしながら、宝石の内訳を考慮した上で綿密な計算の元に調整されているな、という印象で、オリジナルの良さをしっかり活かしているところは素晴らしいデザインです。

複雑さやプレイ時間はあまり変わらない(むしろ短くなるケースが多い)ため、もしオリジナルのみで遊んだことがなかったとしても、違和感なく導入できるかと思います。プレイヤー間での駆け引きが重要になってくるので、そこは好みが分かれるところかもしれません。

元のゲームで十分面白い!と思っている方でも、少しアレンジを加えた上で遊びたい、という視点で買っておく分には損はしないかと思います。

なぜボードゲーマーはインストへの意識が高いのか

とあるボードゲームカフェやスペースでは、ボードゲームのインストが上手になるための会、みたいなのが開催されてると聞きました。とても良いことだと思います。それで自信をつけた方がボドゲ会を主催されるなりなんなりで、楽しめる場が増えるといいなーと思います。

世間(主にTwitterですが)のボードゲームファンがインストに対してのスタンス、みたいなのが少し不思議に思うところがあります。上手いこと言語化できないのですが、「そんなにみんなにとっての関心ごと?」みたいな。要は遊ぶ上でそれなりに大きな比重を置いているのでは?説明の上手さによって人としての評価が左右されているのでは?という空気を感じているんですね。

これが事実として、どうしてこういう空気になるんでしょうか。推測の域を出ませんが、ボードゲームに対する各々の取り組みにおいて「ゲームが強い」ことに触れられる、またはそれをリスペクトの理由とする文化があまりないことが理由にあるのかな、と思っています。ドミニオンみたいに毎年世界大会が行われている特定のゲームなんかですと、チャンピオンになる(=強いとみなされる)人は注目されるので当てはまらないのですが。なんとなく「勝敗についてはあまり触れない」暗黙の了解みたいなのがこの界隈にはあると思ってまして、その理由は敗者に対する配慮なのかなと。結果はともかく、楽しめるのが大事だよね!みたいな。それの良し悪しは置いといて、じゃあボードゲームにおいてこの人凄い!と評価する分かりやすい物差しとなるのがインストの上手さとなっているのでは、と分析しています。はい、これで記事タイトルの答えの記述は終わりです。

わたしが持つインストへの視点はこちらとは違いまして、「やらなくて済むならやりたくない」になります。理由はとても単純で、とっととゲームを遊び始めたいから、に尽きます。もし「押せば1秒でゲームのルールが勝手に頭に入ってくるボタン」があれば僕は間違いなく押しますし、遊んでもらう方にも押してもらいたいものです。

まあ現実問題そんなものは存在しないので、インストはボードゲームで遊ぶ上では避けられないものとして。一応、わたしも手前味噌ながら何度かインストが上手いと評価していただいたことがあるので、普段心がけている大事なポイントを紹介すると下記の通りです。これらは結局「スムーズにルールを理解してもらってゲームを始めるまでの時間を出来るだけ短縮する」事が目的となっています。

  • 要らない情報はそぎ落とし説明するポイントを絞ること
  • ストーリーがある(=話が繋がっている)こと
  • 相手の反応を伺って話す内容を変える、補足する、例を実演すること

上記について詳細に解説はしませんが、これら以上に大事と考えていることがありまして、それは事前に準備をしておくこと、特に「自分で一度ゲームをやってみる」かと思います。ルールの疑問点というのは遊んでみてからぽろぽろと出てくるのです。1人回しでもなんでも、一度手を動かして出てきた疑問を事前に潰しておけますし、どこがポイントのゲームかも知ることができます。

あと小技としては、簡単なもので結構なのでハンドアウトやサマリを自作、プリントアウトしておくことでしょうか。人間の短期記憶の容量なんてたかが知れているので、ゲームが始まってから「これってなんだっけ?」というのを振り返ることが出来るのは個々人が安心できるのではないかと。ダウンタイム中にでも見てもらえれば、時間の有効活用にもなり得ますしね。

ここまで準備の過程を踏んでおくと、大概の質問にはルールブックを読まなくても答えることができます。ルールブックに記載されている情報は想像以上に量が多く、全部説明して理解してもらうのは脳のキャパ的に無理、と割り切っていいかと。もしそれで漏れがあっても、やり始めてから補足すればよい。説明が上手いことが大事なのではなく、結果的にルールを理解してもらえればそれでいいのです。(もちろんこれはルールの枝葉の部分に該当することで、取りこぼすとクリティカルな部分はしっかり説明しておくべきでしょう。)

ちなみに、この事前の準備にある程度時間を割くことは有意義だと考えています。なぜならば、わたしひとりで過ごす10分と、遊ぶメンバー4人が一緒にいるときの10分は価値が異なるからです。単純に、後者の方が前者と比べて4倍かそれ以上の価値があると考えるべきでしょう。自分ひとりの準備のおかげでここを短縮できることは、とても効率が良いという考えが割と好きです。

これらのノウハウは別にボードゲームの現場だけに言えることではなく、会社内でプレゼンをするときや、ひいてはごく日常で話をするときなんかでもとても大事なことだと思っています。なのでインストを上手くなりたい!と思う方は是非それを他に活かすよう心がけてほしいです。あとは逆の視点で、TEDでも見てもらえば説明がめちゃくちゃ上手いプレゼンターばかりですので、そこからノウハウを身につけてインストに活かすことをわたしはオススメしたいです。

まあ要は何が言いたいかって、インストの技術というのは特殊能力的な職人技ではなく、とても汎用的なものであり、それだけにやたら特化して上手い人はいないのかな、ということです。

最後に蛇足ですが、普通の人に「インスト」と言ってもあまりピンと来ないはずでして、ここでの意味の”Instruction”よりは”Instruments”(楽器)の意味に捉えられてしまうような気がします。「ルール説明」と言った方がいいんじゃないかと思う今日この頃です。

終わり。

【ボドゲ紹介】エルドラド/Wettlauf nach El Dorado ~最強のデッキで未開の地を駆け抜けよう~

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こちらの「Eldorado」邦題「エルドラドへの競争(または単にエルドラド)」はドイツ年間ゲーム大賞2017にノミネートされたことをきっかけに、大変話題になりました。内容は「レースにデッキ構築の要素あり」という大変興味深いもの(特にドミニオン好きのわたしにとっては)なので日本語化を待たずして購入。評価通りかなり面白いゲームですので紹介します。

ルールとゲームの流れ

準備

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タイルを組み合わせてコースを作ります。推奨されているルートがいくつかありますが、オリジナルで作ることも可能です。

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8枚で構成されたデッキをシャッフルした上で山札として手元に置きます。

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スタートプレイヤーから時計回りの手番順の数字の通りに、プレイヤーのコマを置きます。手番が早いほど、スタート位置が後ろに配置されています。

全員が手札として4枚、山札からドローしてゲーム開始です。

手番の流れ

  • 手札からカードをプレイして移動、もしくは効果を発動する
  • コインのアイコンのカードをプレイし、カードの購入を行う
  • プレイしたカードを捨て札にして、残った手札を好きな枚数捨て札にして新たに4枚になるまでドローする。引くカードがなければ捨て札をシャッフルして山札にする。

基本的にはこれだけで、手札を駆使して先に進む、買い物をする、というだけです。

移動

カードをプレイし、アイコンに対応するマスへ探索者駒を移動させられます。
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緑、黄、青のそれぞれのマスに進む際に、手札のカードをプレイすることで実行できます。

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必要なアイコンが複数必要なマスもあります。 例えば、画像の緑2のマスまで進める場合、「発見者」を使えばまず隣の緑1のマスに移動し、更に余った分2つを使って更に隣の緑2まで移動させられます。同じことを緑1の「研究員」を3枚使っても、緑2には移動させられません。移動の判定は1枚ごとに行われ、合算させることはできません。

また、既に別の探索者がいるマスには移動できません。

特定の枚数を手札から捨てる、廃棄するといった特殊なマスも存在します。山の地形へは移動ができません。

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地形タイルの境目にはバリケードが置かれており、取り除かない限りその先には進めません。 バリケードに隣接する地形にいるプレイヤーは、カードをプレイすることでその場にいたまま取り除くことができます。コストの支払い方は移動と同じです。 取り除いたプレイヤーはバリケードを手元に置いておきます。

購入

黄色のアイコンは移動だけでなく、カードの購入にも使えます。購入したカードは捨て札にいきます。
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購入できるのはマーケット(黄色い横長のタイル)上に乗っている6種類のみ、1手番に1枚です。移動と違い、コストは複数のカードの合計とできます。また、黄色のアイコンを持っていないカードは0。5金(端数切り捨て)として使用できます。端数切り捨てです。

カードはアイコンを持つものだけでなく、紫色のカードは特殊な効果を持ちます。カードを引いたり、廃棄をしたり、無条件で移動できたり…など。デッキを強化することに役立ってくれます。手番中に好きな順番でプレイ可能です。

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各カードは3枚ずつあり、どれかが売り切れて空きがある状態ならば全てのカードから購入ができます。 マーケット外のカードが購入されたら、その山はマーケット上に移動します。

目標

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誰かがゴールまでたどりついたらゲームの終了フラグが立ち、スタートプレイヤーの右隣が手番を終えたとき(手番数は平等)にゲーム終了、ゴールにいる人が勝利となります。二人以上いた場合は、バリケードを多く持っているプレイヤーが勝利です。

オススメのポイント

目標が分かりやすい

「競争で一等賞になればいい」という誰にでも理解できるテーマのため、プレイヤーへの間口は広いと言えるでしょう。

一方、一位になるためにはマップを見ながらどのカードが必要になるかの先読みをして、計画的な購入が必要になってきます。熟練したプレイヤーでも楽しめる設計になっていると言えます。

俺だけの最強デッキを作ろう

デッキ構築と聞くと圧縮(弱いカードを廃棄する)を駆使して強くしたい!と思うのはボドゲプレイヤーのサガみたいなものと勝手に思っていまして、その上で重要な圧縮要素もあります。やり方は廃棄が必要な地形マスを利用するか、特殊カードをプレイするかのどちらかですが、特に前者は行ったり来たりするだけで何度もできるので効率が良いですね。1手番に4枚廃棄とかうさん臭いことができますがルール上は問題ないようです。

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これはできすぎですが…最終的にこんなデッキができれば、一気にゴールまで駆け抜けることができるでしょう。

逃げ切る戦略もあり!

このゲームは手札のカードは移動と購入、どちらの用途にも使えることが戦略に幅を持たせています。 手札の引きが良いとそれだけで他を引き離して突っ走ることも不可能ではなく、周りがデッキを強く構築している間に逃げ切り成功という回も何度かありました。先行逃げ切りで行くか、じっくり構築して後半の爆発力に賭けるか。コースや相手の出方によって最適解を見つけるのが重要になります。

また、「同じマスにふたり以上入れない」というルールのおかげで相手のとうせんぼをすることができます。先陣を切るとバリケードを壊さないといけない、というロスを考慮しても、これがなかなか馬鹿にできないアドバンテージとなっています。

総評とか

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数回プレイしましたがかなり面白いです。大賞にノミネートされるのも納得のデキでして、目的が分かりやすいためボードゲームにあまり慣れていない人にもやってもらえますし、デッキ構築という要素がゲーマーにも向いていると言えるでしょう。1プレイもさほど長いと感じず(インスト入れても1時間以内に終わるでしょう)繰り返し遊びたくなることウケアイです。おススメ!!!

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どうでもいいこと

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この「旅行家」のカードですが、女性であるにも関わらずやたら僕に似ていると評判です。




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いやマジで似てるわ。

以上です。

5/27 しゃべドミ参加録

ついにわたしもしゃべドミに

2017/5/27に都内某所で開催された「しゃべドミ」に初参加させていただきました。

過去の参加者の方が書かれたブログを見ては「行ってみてぇなあーー」って思っていたので、差し出がましいと思いながらも、わたしのような新参がこの機会に参加させていただけて感謝しかありません。

強いプレイヤーが多く集まる場なので得られるものが多かったので、振り返りをわたしもしてみたいと思います。 しかし、記憶を掘り起こしているだけなので内容は割と穴があります。メモなど取っておかなかったことを後悔。

1戦目

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基本:宰相、工房、庭園、玉座の間、魔女
帝国:パトリキ/エンポリウム、陣地/鹵獲品、剣闘士、農家の市場、神殿
イベント:結婚式
ランドマーク:砦

3番手。5-2で魔女パトリキ

工房庭園ルートに呪い撒きで勝つために、砦セットをたくさん作るのを目指す。庭園ルートで金貨は集めづらいはずだから、ひとりでガメられない限り属州ルートで点数は負けない。たぶん。

初手陣地ってすぐに戻ってしまい無駄になる気がしてあまり好きではなく、早くたくさん入るであろう金貨を引きたいからパトリキ選んだんですけど、金貨ならなおのこと陣地でよかったじゃんという反省。

確か1、2番手が庭園、4番手が神殿圧縮、魔女ステロっぽいのが僕でひとりという構図でしたが、圧縮から玉座入れつつ陣地鹵獲品、剣闘士と大金とかいろいろできることはあったんじゃないかなーと思ってます。

属州は3枚だけど公領と砦セット5が効いて1位。最初の判断を間違えず初志貫徹で勝てたいいゲームだったと自負。

2戦目

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基本:地下貯蔵庫、木こり、密偵、鍛冶屋、研究所
帝国:女魔術師、犠牲、公共広場、御守り、資料庫
イベント:徴税
ランドマーク:迷宮

3番手、3-4で木こり銀

Tax場分からん。迷宮があるので+購入で先行すればなんとかなる、女魔術師も初手で入っているのを見たのでアクション欲しい。誰も負債を乗せない木こりを計3枚入れる。

6金出たターンでは銀を2枚購入してトークン獲得、5金はおまけゲットに期待し御守り。 (購入じゃないので税金もかからない!) 7金では公共広場と地下貯蔵庫と徹底的に2枚獲得。周りが犠牲や資料庫で圧縮に走っている間に12VPを確保できた。上に、銀貨10枚とドローソースは公共広場、研究所、地下貯蔵庫とたくさんあるので8金は十分に出る体制が整う、という我ながら構築と勝利点確保が良くできたゲームだったと自負。

しかし、書庫をたくさん集めて疑似圧縮していた初手番さんに最後の属州を取られ僕は2位。

3戦目

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基本:宰相、役人、庭園、祝宴、鉱山
帝国:開拓者/騒がしい村、農家の市場、投石器、庭師、大君主
イベント:結婚式
ランドマーク:砦

3番手、3-4で農家の市場ー結婚式

またもや砦と結婚式。始まる前から銀貨を役人で集められる上に庭園と相性抜群なことが話題になったものの、なぜか自分は取らず。3-4のメリットで金貨先行しておけば強いし大君主も買いやすいと思ったけどこの初手は何がしたいかよく分からなかった。

役人は結局後で買うことになるんですけど、確か属州買われ始めたタイミングでいくらなんでも遅すぎました。どのルートに行っても砦セットを作るための手数が減るのは超大きいし、何よりアタックの出力カットが刺さる刺さる。 全然デッキが強くなってる気がしなかった。

それと大君主、なぜかこのサプライだと優先順位は低くていいかと思ったがそんな訳なかった。鉱山、投石器、アクションと被れば祝祭と全然強いじゃないか。僕以外みんな初手で買っていたが正しい。

結局目指していた砦セットは先行できず(自分は4、トップは6だったかな)自分は属州は無理だと苦し紛れに庭園を集めるもデッキは40枚にも届かず4位。判断間違えまくっていろいろ反省。

4戦目

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基本:木こり、密偵、改築、魔女、議事堂
帝国:戦車競走、神殿、冠、軍団兵、王室の鍛冶屋
イベント:寄付
ランドマーク:水道橋

3人戦で2番手、初手銀貨ー寄付で5金残し。

負債を変換した後に買ったのは魔女。軍団兵が入ったのを見てから決めたんですが、圧縮後だとハンデス食らってからもドローできれば対抗になる、更に寄付を打たせる機会を増やせたら有利になるかなって。

結果、どっちもならなかった。ここは自分も軍団兵に続くべきだったかなーと。金貨を確保してハンデスの体制を作ってからでも構築は遅くはない。先手ゲーを加速させてしまった感。

中水道トークン目当てで公領買ったり、冠、戦車競走、議事堂とそろえてなんとか8金出せる体制を作ったものの2位。改築で属州を減らす動きをしていた初手番さんが1位。改築での属州確保は先手番を活かせる強い動きだった。

寄付での呪い撒き、やみくもに撃てばいいって問題ではないですよねと。じわじわと撒いて寄付の機会を増やしてスピードで勝てる算段があるとき(あるのか分からんけど)に有効かもしれない。あと2回目の寄付で公領廃棄しろよという反省。

ひとりで回してみたんですけど、銀⇒寄付(5金残し)⇒軍団兵⇒金貨(ハンデスの体制)⇒冠⇒戦車競走⇒議事堂⇒寄付(残ってた銅貨銀貨廃棄)、冠、戦車、議事堂、金貨…

と買って「冠で戦車競走、アクション増やして議事堂から軍団兵で締める」とすれば、議事堂で引かせたカードを軍団兵で無かったことにできるのが強い上に、属州2購入以上、戦車競走のトークンも期待できるかなり強い構築ができたんじゃないかなと。16ターンで54点(戦車競走の勝ちが高かったので期待値はもうちょい低い)と意外と遅くもない。これは気付きたかったなぁ。

5戦目

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基本:玉座の間、祝宴、祝祭、議事堂、冒険者
帝国:陣地/鹵獲品、パトリキ、神殿、資料庫、元手
イベント:意外な授かり物
ランドマーク:塔

(たぶん)2番手、3-4で銀ー神殿。

資料庫が欲しいので祝宴も魅力的だが、引き切りができるサプライなので意外な授かり物にいち早くアクセスするために圧縮優先。

手札が良くみるみる神殿での圧縮が進み、陣地3枚から議事堂で締める形にして意外な授かりものを2回撃つ。その後資料庫も入り、また引ききれたときに3回目の授かり物を撃つが、まあやりすぎた。

次のターンでまさかの唯一引けなかった議事堂2枚が底に沈み、属州3枚が夢と消える。これ引ききれていればなー。まあ2購入で十分でしたよと。属州枯れて3位。陣地確保できて構築がかなり上手くできたが故に悔しい。

夜に予定があったのでわたしのはここまで。とても楽しかったですーありがとうございました。